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リレーコラム 草食投資隊、コツコツ前進中!

第10回長期投資への誤解 (セゾン投信 中野晴啓)

 長期投資という言葉は今やすっかり一般化して、多くの方が普通に使うようになりました。ただ、とても気掛かりなことがあります。どうも投資したものをひたすら長い時間持ちつづけるのが長期投資で、ずっと抱えていればすべからく報われるのだという解釈が横行していることです。
 往々にして目にするのは、既に価値が毀損してしまった株式や投信を、長期投資と決めたからとばかり頑固一徹、持ち続けているケースです。価値が減耗した結果として価格が下落したならば、価格が戻ることを期待するのは全く合理性を欠くことです。そう気が付けば、きっと誰でも得心することでしょう。
 
 草食投資隊がずっと変わらず言い続けているのは、我々が長期投資家として“価格”ではなく“価値”に資金を投じている!ということです。更に併せて申し上げるのは、明日以降の相場がどうなるかわからないということです。つまり、今より先の“価格”は決して当てることは出来ないということも、私達3名の共通認識です。
 長期投資が報われる大前提は、投資対象が本源的価値のあるもの、即ち“価値”が時間と共に成長していくものであることです。そうあってこそ、長期投資が成り立つのです。
 換言すれば、草食投資隊は相場(価格)は当てられなくとも、成長を生み出す前提の価値に投じていれば、価値が増大する――長期的には、やがて価格が価値に収斂するとの真理と信念に裏打ちされた長期投資を行っているのです。
 
 一方で、多くの個人投資家が(いや、少なからぬプロ投資家の方も)明日の相場を当てに行こうとします。チャートを分析してみたり、昨日のニューヨークが上がった下がったと言ってみたり、或いは大口投資家が買い向かっているとまことしやかに囁かれる情報を頼りに、相場の動きを予想して「買いだ!」「売りだ!」と判断しようとします。
 思った通り、明日の相場が当たることもあります。ほら、俺の思った通りだ!とばかり得意げに売り抜けるのは、そりゃ気持ちいいのかもしれません。競馬で馬券が当たるのと同じ醍醐味でしょうか。
 
 でも短期的な利益は、投資対象の価値とは無関係です。あくまでそのリターンは値動きによって得られたものです。それは、相場を相手に上がるか下がるかの勝負(賭け)に勝ったに過ぎません。では、“価値”とは無関係に得たリターンの源泉は何でしょうか?それは必ず他の誰かの損失なのです。
 では、草食投資隊が標榜する、長期投資におけるリターンの源泉は?
 それは成長です!即ち価値が増大した分から利益の分配を受けるのです。本物の長期投資マネーは、経済活動が必要とする資金を血液として投入し、経済成長の糧となる役割を果すものです。
 
 言わば今世間で安易に使われる「長期投資」という言葉は、本来の長期投資マネーとは別儀語だと言うべきで、一度投資したらたとえ「塩漬け」でも持っていればいいと誤解されています。これに対して、我々草食投資隊が掲げる「長期投資」とは、敢えてふさわしい表現を探すならば、「価値投資」ないしは「成長投資」とでも言えましょうか。そして成長を促し価値を育てるための事業活動に資することは、世の中に豊かさと幸せや笑顔を増やす「貢献投資」でもあるのです!
 
 どうですか?本物の長期投資ってステキでしょ?
 

セゾン投信 中野晴啓


 
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渋澤健(著) 中野晴啓(著) 藤野英人(著)
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出版社: 同文館出版 (2013/2/13)
単行本(ソフトカバー): 224ページ


 

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