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竹川美奈子の「個人型DC」で自分年金!

第4回個人型DCをどう活用する?

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金融資産全体で考える


 今回は個人型確定拠出(DC)年金の活用法をみていきたいと思います。
 個人型DCでは毎月の掛け金が決まったら、商品を選んで、それぞれ何パーセント(またはいくら)ずつ購入していけばいいのかを決める必要があります。
 
 このときに注意したいのが「確定拠出(DC)年金」だけを “別ポケット”として切り離して考えてしまうことです。自分、そして、結婚していたら家庭のお金全体で考えることが大切です。運用に回せるお金や、どれくらいリスクをとって運用できるかは、投資経験やスタンス(運用に対する考え方など)のほか、住宅ローンなど負債の有無や運用できる期間などによって変わってきます。ですから、DCの枠内だけで、どんな商品をどれくらいの割合で買っていこうかと考えてもあまり意味がありません。手元にあるお金も含めて、「金融資産全体でどういうふうに運用していこうか」という計画を立てる必要があるのです。
 
 さて、金融資産をどのような資産配分で運用するかによって、価格が変動する大きさや運用成績などは変わってきます。ここでは、4資産に均等に投資した場合と、9資産に均等に投資した場合を例に考えていきましょう。
 
 まずは4資産に均等投資した場合です(グラフ1)。「4資産」とは先進国・日本の株式債券で、それぞれ均等に投資額を配分(25%ずつ)しています。左のグラフは最初に60万円を一括で投資し、右のグラフは1万円ずつ5年間毎月積み立て投資をしたときに、それぞれ5年後にいくらになったかを調べて、最大(青線)、最小(赤線)、平均(緑線)の値を示したものです。2002年1月から5年、2002年2月から5年という具合に、1ヵ月ずつずらして2012年12月末まで60回投資をした結果を示しています。
 
 次に、9資産に均等に投資した場合をみていきます(グラフ2)。「9資産」は上の4資産に、新興国の株式と債券、先進国と日本のリート(不動産投資信託)コモディティ(商品)を加えたポートフォリオです(各資産に11.11%ずつ配分)。4資産と同様、左のグラフは最初に60万円を一括で投資し、右のグラフは1万円ずつ5年間毎月積み立て投資をしたときに、それぞれ5年後にいくらになったかを調べて、最大(青線)、最小(赤線)、平均(緑線)の値を示したものです。
 


個人型DCで行なう「積み立て投資」の特徴


 こうした結果をもう少しわかりやすくまとめたのがグラフ3です。4資産、9資産にそれぞれ一括投資した場合と、積み立て投資した場合の最大(青線)、最小(赤線)、平均(緑線)の値を示したものです。たとえば、4資産に60万円を一括投資した場合、5年後に最大で99万円、最小43万円、平均では65万円になったという結果になりました。積み立て投資をした場合には、最大で83万円、最小47万円、平均では62万円になりました。
 
 9資産ではどうでしょうか。60万円を一括投資した場合には、5年後に最大で130万円、最小41万円、平均では73万円に、積み立て投資の場合には、最大で99万円、最小43万円、平均では65万円になりました。グラフをご覧いただくとわかるように、4資産、9資産のいずれも、一括投資のほうが積み立て投資よりもボラティリティ(値動きの変動幅)は大きくなります。積み立て投資の場合には、大きく増えることもない代わりに、値下がりも抑えられています。
 
 個人型DCの場合には、毎月の掛け金で投信などを購入していくというかたちになりますから、積み立て投資の結果を参考にするとよいでしょう。
 


基本は期待リターンの高いものをDCに割り振る


 さて、ここでDCの特徴を改めて振り返ると…
 
・原則、60歳まで受け取れない → 多くの人は長期運用になる
・運用益が非課税である → 複利効果が期待できる
・投資信託にかかる手数料が低い → ふつうに証券会社や銀行で買うより有利
 
 このように整理してみると、おのずとDCの活用法についても「基本的な考え方」が見えてくるのではないかと思います。「運用益が非課税である」という特徴を活かして、老後に備えた運用をするなら、たとえば、手元にあるお金は定期預金などの元本確保型の商品に預けて、個人型DCでは投信を利用するということが考えられます。長期的に高いリターンが期待できる商品で運用したほうが、非課税というメリットを効率的に活用することができるからです。
 
 具体的には、長期的に高いリターンが期待できるのは株式ということになります。つまり、金融資産全体で資産配分を考えたら、株式部分をDCで運用するというのが合理的ということです。なかでも、連載の第2回で触れたように、銀行や証券会社で一般向けに販売されているものよりも、コスト面で優位性の高い、先進国株式に投資をするインデックスファンドや日本株(TOPIX)に投資するインデックスファンドなどを活用するとよいのではないでしょうか。
 


DCだけで運用を考える場合


 このように、金融資産全体で、預金などの安全資産や株式や債券の組み合わせを考えて、そのうち株式部分をDCの商品に割り振るというのが基本的な考え方です。
 
 ただ、「投資をまったくしたことがない」「投資を始めたばかり」という方もいるでしょう。その場合には「DCの口座内」だけで最初は安定的な組み合わせをつくってもかまいません。慣れてきたら、徐々に「金融資産全体で、預金などの安全資産や株式や債券の組み合わせを考えて、そのうち株式部分をDCの商品に割り振る」というふうにシフトしていけばいいと思います。
 
 また、自営業やフリーランスの方はDCの掛金の上限金額(年間81万6000円)が大きいので、DC枠内だけで投資を行うという方も多いのではないでしょうか。その場合には、DCの中だけで投資する資産の組み合わせを考えて運用していきましょう。
 


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