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竹川美奈子の「個人型DC」で自分年金!

第10回(最終回)年金資産の受け取り方

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 個人型確定拠出年金を利用して運用してきたお金は、最終的には受け取って使うことになります。年金資産は「老齢給付金」として原則60歳から年金または一時金で受け取れます。そのほか、障害状態になったときには年金または一時金で、本人が亡くなったときには遺族が死亡一時金として受け取ることができます。
 ここでは、老齢給付金を中心にお話をしていきたいと思います。
 


受給開始は60歳から70歳の間で選択


 
 老齢給付金は原則60歳から受け取れますが、60歳時点で加入期間(正確には通算加入期間といいます)が10年以上あることが条件です。それよりも加入期間が短い場合には、加入期間に応じて受給開始年齢は変わります(図1)。
 もっとも、この受給開始年齢というのは、その年から受け取れるということであって、実際には70歳になるまで非課税で運用を続けることも可能です(ただし、60歳以降は掛け金を払うことはできません)。60歳以降も働いたり、すぐに使う予定がない場合は、そのまま運用を続けることも選択肢として考えられます。
 
通算加入期間:加入者が60歳に達した時点で、次の①から④を合算した期間。
① 企業型DC加入者期間(他の企業年金制度等から企業型DCへ移換した資産が
  ある場合には、その移換金額の算出根拠となった期間も合算される)
② 企業型DC運用指図者期間
③ 個人型DC加入者期間
④ 個人型確定拠出年金運用指図者期間
 


一時金、年金、2つの組み合わせから選べる


 
老齢給付金の受け取り方法ですが、
 
・一時金で受け取る
・年金形式で受け取る
・一部を一時金でもらい、残りを年金形式で受け取る
 
という3つの方法を選ぶことができます。
 第1回のコラムでも少し触れましたが、どちらで受け取っても、税金の優遇措置が受けられます(年金として受け取る場合、他の公的年金と合算して「公的年金等控除」が受けられ、一時金として受け取る場合は、退職金などと合算して「退職所得控除」が受けられます)。
 
 この3つの受取方法をすべて選択できる金融機関(運営管理機関))もあれば、年金と一時金の2つから選択するかたちになっている金融機関もあります。
 まとめて一時金として受け取る場合は、それで運用はおしまいになります。一方、年金形式で受け取る場合には、少しずつ年金資産を受け取りながら、残りの年金資産を受け取り終わるまで運用を続けることになります。確定拠出年金以外の金融資産や収入などを考慮して、必要であれば安全性の高い運用商品に切り替えていくことも検討しましょう。
 
 また、受取方法(一時金、年金、一時金と年金の併給)に加えて、年金形式で受け取る場合には、「受取年数」や「1年間に受け取る回数」なども金融機関によって選択肢が異なります。
 たとえば、スルガ銀行の場合、受取方法は一時金か年金のどちらか。受取期間は5~20年の間から、5年、10年という具合に5年刻みで指定するかたちになります。受取回数は年1回から年12回(つまり毎月)まで選択できます。SBI証券も、受取方法は一時金か年金のどちらか。年金受取期間は5年もしくは10年のみ。受取回数は1、2、4、6回から選びます。口座管理料が安いSBI証券ですが、受取方法については選択肢はそれほど多くありません。
 一方、野村証券や琉球銀行、岩手銀行は一時金、年金、一部を年金で受け取り、残りを年金で受け取るという3つの受取方法から選べます。年金の受取期間は5年から20年の間から、1年刻みで指定できます。受取回数は年1、2、3、4、6、12回から選択可能です。
 


受け取り方を選ぶときに考慮すること


 
 では、積み立てたお金を、何歳から、どんな方法で受け取ったらよいのでしょうか。税制面や手数料なども考慮したいところですが、まずはリタイア後の生活設計を考えることが先決です。
 たとえば、いつまで働く予定なのか、収入はどれくらい見込めるのか、また公的年金(会社員だった方は企業年金等も含む)は「何歳から」「いくら」もらえる予定なのかなどを確認します。併せて、出ていくお金(毎月の生活費など)を計算します。バランスシートを作り資産や負債などを把握する、リタイア後のライフスタイルを考えるといったといったことからはじめてみましょう。
 そうすることで「○歳までは働くからそこまでは運用を続けよう」「退職したらやりたいことがあるので、一時金で受け取った方がいい」、あるいは「家のリフォームにかかる分だけ一時金として引き出し、あとは年金で受け取ろう」といった方向性がみえてくるはずです。
 
 その上で、税制や手数料なども考慮しましょう。たとえば、一時金は退職所得控除の対象になるため、非課税の枠内まで一時金で受け取るといったことも考えられます(図2)。
 一方、年金形式で毎月指定の銀行口座に振り込んでもらうとラクなのですが、1回ごとに、400円程度の手数料がかかる点は注意が必要です。手数料を考えると、年に1回振り込んでもらい、そこから毎月使っていくといった方法も考えられます(たとえば1年に1回振り込んでもらったお金を「貯蓄預金」に入金しておき「逆スイング」という方法を使えば、毎月一定額ずつ普通預金口座に振り替えることもできます。手数料がかかるケースもありますが、DC口座内から振り込んでもらうよりは割安です)。
 いずれにしても、生活設計を考えた上で、最終的な受け取り方を決めていただきたいと思います。
 
 さて、10回にわたってお届けしてきた「個人型DCで自分年金!」ですが、今回で最終回です。お読みいただいた皆様、ありがとうございました。
 


税制に関しては将来変更される場合があります。実際に受け取る際に、税制の詳細に関しましては最寄の税務署または税理士等の専門家にご相談ください。
 


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