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父から娘への投資講座(投資信託編)

第8回パッシブ教とアクティブ教⑤

:「パパの話、面白いんだけど、フツーの人にはアクティブ運用は無理だわね」
 
:「はたしてそうかな?たしかに奇人・変人・怪人ではないフツーの人ではダメかもしれん。だが資産運用を職業としているプロと、趣味でやっているアマとで、後者を“普通の人”と呼べば無理ってわけでもない」
 
:「ウッソー!だって、そんなの無理じゃん」
 
:「例えばスポーツでは、相撲でもテニスでもプロとアマの差は歴然だ。なぜなら技量や気力・体力の違いの差で勝負がつくからだ」
 
:「そりゃ、そうだわね。資産運用でもそうなんじゃない!?」
 
:「いや、大きな違いがある。資産運用は将来の確率や不確実性に対する賭けだ。プロもアマも同じくこの確率的な将来に直面しているし、将来のことは誰にもわからん。プロでもわからん。“神のみぞ知る”とか“来年のことを言えば鬼が笑う”というだろ」
 
:「プロもアマもあんまり差はないってこと?」
 
:「おそらくプロのほうが技量は上であるとしても、偶然や不確実性に左右される要素が多すぎて、数年程度のデータではプロがアマよりも優れていると統計的に証明するのは難しい。じっさいアクティブ運用で市場平均を上回り続けるのは至難の業だ」
 
:「ヘエ~、そうなんだ。世の中甘くないってわけね」
 
:「例えば1000人のプロのファンド・マネジャーアクティブ運用でしのぎを削ってパフォーマンス競争をしているとしよう。市場平均というのは全員の平均だから、ある年は半分の約500人が平均以上で、残りの500人は平均以下になるだろう」
 
:「まあ、全員が平均以上なんていうオメデタイ話はないわね」
 
:「次の年も同じように競争すると、前年は平均以下だった連中のうち一部は平均以上に浮上する奴がいるが、相変わらず平均以下の奴もいる。これを毎年繰り返していくと、毎年連戦連勝で残るマネジャーはほとんどいない。なぜなら偶然や運の良し悪しに左右される部分があまりに大きいからだ」
 
:「なんだか、勝ち抜きジャンケン大会みたいね」
 
:「まさしく、そのとおり。“ジャンケンに強い”と自慢する奴がときどきいるが、じつはそれはまったくの偶然。1000匹のおサルさんがジャンケンしても、最後まで勝ち残るサルは必ず1匹いるんでごザルよ。だから運用ではプロとアマの違いを見分けるのは難しいわけ」
 
:「それじゃ、プロが運用する投資信託に任せてもダメってこともあるわけね」
 
:「もちろん、ある。投資信託目論見書には“リスクがあります”と書いてあって、“価格変動リスク”とか“信用リスク”とか“為替リスク”が列挙されているけど、これらはファンドが組み入れる投資対象のリスクであって、投資信託という器に特有のリスクではない」
 
:「じゃ、投資信託に特有のリスクって別にあるの?」
 
:「目論見書には絶対書いてないけど、ある」
 
:「エッ!? なに、それ?」
 
:「それは…“ファンド・マネジャーがヘタクソなリスク”だ。これは口が裂けても目論見書には書けない。“我が社のファンド・マネジャーはもしかすると運用が下手かもしれません”なんて、書けるわけないだろ!」
 
:「ひェ~ッ!! それは書けんわね」
 
:「ただし! プラスかマイナスか事前にはわからないからリスクというわけで、裏返せば“もしかすると運用が上手いかもしれません”とも読めるわけだ。投資信託はマネジャーに運用を任せるわけだから、任せた相手の腕の良し悪しのリスクはつきものだと割り切っておくべきだろうね」
 


(お話は続きます。ここだけ読んで、アクティブ運用の投資信託なんてや~めた、と言わないでくださいね。…編集長)


 

父から娘への投資講座(投資信託編)

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