第3回どの株式投信を選んだらいいか?③
父:「ある日、シカゴ大学近くの大通りを経済学教授と学生が歩いていた。そのときの会話。
学生“アッ、先生、道端に100ドル札が落ちていますよ!”
教授“いや、落ちていない。”
学生“でも、ほら、あそこに!!”
教授“目の錯覚か、本当に道端に落ちているならニセ札じゃ。”
学生“?? ・・・なぜですか?”
教授“ここは人通りが多い。もし本物の100ドル札だったら、とっくに誰かが拾っているはずだ。だから本物の100ドル札が道端に落ちているわけがない。市場は効率的だからである。”
これは“効率的市場仮説”を紹介する小話で、要するに情報はあっという間に人々に知れ渡るので自分だけ得するウマイ話はない、というわけだ。」
娘:「ふーん。アタシだったら、そんなこと考えずに拾うけど・・・。」
父:「それは、おまえが経済学をちゃんと勉強してないからだ。」
娘:「でも、拾えばラッキーしちゃうじゃん。ヤッホーッて感じ!」
父:「そんなチャンスは滅多にない。株式市場でも同じだ。いくつか銘柄が市場で取引されているとき、そのうちの一つがリスクの割には他の銘柄よりもずっと安い株価がつく、というお買い得なチャンスは滅多にない。」
娘:「だけど、いろいろな会社の株式のなかには他のものより値上がりするのがあるから、それをお買い得だと思って今日買えばいいんじゃないの?」
父:「明日、どの銘柄の株価が上がるか、わかるか?」
娘:「アタシはシロウトだからわかんないけど・・・。」
父:「じつは誰にもまったくわからん。それがわかるのは神様だけだ。毎日の株価は気まぐれに上がったり下がったりしているが、これを“ランダム・ウォーク”という。まるで酔っ払いがフラフラと千鳥足で歩くような状態に似ているからだ。」
娘:「パパ、酒飲んで帰ってきたとき、よくランダム・ウォークしてるよ!」
父:「いまこの瞬間の株価は、その銘柄に関して公表されたすべての情報がすべての投資家に知られて、それを反映した“正しい株価”になっている。これが効率的市場仮説だ。そういう状態だと、自分だけ先回りして他人よりも多く儲けることはできない。」
娘:「なーんだ。世の中、それほど甘くないってわけね。」
父:「だが、効率的市場仮説はあくまでも“仮説”。それを信じる、信じないは人によって違う。仮説が正しければ、銘柄選びは無駄な努力なので市場指数に投資すればよい。」
娘:「なんか、宗教みたいね。」
父:「そう!この仮説を信じるほうの宗派は“パッシブ教”で、インデックス・ファンドで運用するのが一番と人々に説教している。反対にこの仮説を信じない一派が“アクティブ教”で、“運用はオレに任せろ、市場平均を上回ってみせる”と信者を勧誘している。」
娘:「なんだか、どっちもアヤシイ感じじゃない・・・?」
(続く)