第4回今後値上がりが予想される資産を当てることはできるか?
「株式が好調なときには株式に、不調のときは債券に」という考え方がありますが、果たしてこの考え方は正しいのでしょうか?
確かに、株式が好調のときに株式と債券を組み合わせることは、リターンを低下させてしまうので株式だけを保有した方がよいと考えられます。また、株式が不調に転じたら債券に資金を集中させたほうが、株式のマイナスの影響は受けずに済むでしょう。
しかし、今後値上がりが予想される資産を、正確に言い当てることは可能でしょうか?
図は、国内株式・国内債券・外国株式・外国債券の4資産、および4資産分散のポートフォリオを、毎年のリターンで順位付けを行い、上からリターンが良かった順番に20年分並べています。1990年代後半は外国株式が毎年1位でしたが、2000年代に入ると大きくマイナスになった年もあったことがわかります。(特に、昨年(2008年)の大きな下落は印象に残っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。)また、1999年代後半から2000年代はじめにかけて、最下位が多かった国内株式は、2003年から2005年の3年間は1位になっています。
このように過去のデータから、ある資産が他の資産を凌駕しつづけることは難しく、また各資産のリターンの順位は大きく入れ替わる、ということが分かります。
では、1990年代から不調が続いていた国内株式が、2003年から3年間も1位になるだろう、と正確に予想できたでしょうか?ある年の予想は的中することがあるかもしれません。しかし、その予想を毎回的中させることはプロの投資家であっても難しいでしょう。
これまでの話から、「株式が好調なときには株式に、不調のときは債券に」と考えても、正確に予想することは難しい、ということが分かります。
やはり、長期的な視野で投資を行う方々には、株式や債券、また国内や海外に幅広く投資を行い、特定の資産から受ける影響を小さくして長期的に安定した(リターンの価格変動リスクを低減させた)分散投資が適しているのではないでしょうか。